記憶力がないクセにメモを取るとかもしないので、曲名、アルバム名、演者名などを取り違えていたことは多々ある。
ギターリスト[ローリンド·アルメイダ]
サックス[バド·シャンク]
曲名『若い娘』
こんな記憶で数年探していたので、そりゃ見つかりまへん…
正解は、サックス[スタン·ゲッツ]。
アルバム『ゲッツ/アルメイダ』の一曲目、大ヒットした『ゲッツ/ジルベルト』の直後の録音とのことで、二匹目のドジョウを狙ってのボサノヴァ路線。
テナーとアルトの違いも判ってなかった。(今も“なんとなく”ですが…)
「ジャズを聴かなければ」との思いに駆られていた頃、タバコのCMでジャズがよく使われていて
[ビル·エヴァンス·トリオ]
『あなたと夜と音楽と』
[ヘレン·メリル]
『帰ってくれれば嬉しいわ』
[イーディー·ゴーメ]
などの有名曲を知り、ジャズフィーリングの理解に努めて?いた。(ただ聴いてただけ、門前の小僧)
そんな時、番組名は忘れたが(こうゆうところ、確か[メル·サドオーケストラ]がオープニングでかかってたような…)FMラジオで流れた『若い娘』、何故か脳裡を離れないで冒頭に書いた経緯で数年さ迷う。
“ガットギター”は良いと気付かされた。それまでは「歪んでなんぼ」のギターのイメージ、パラダイム·シフト。
クラシック~[ジャンゴ·ラインハルト]の系譜の人らしいが詳しくは知らない。
後の[LAフォア]というユニットはそれなりに楽しんだ。でも僕には『若い娘』が圧倒的に強い。出だしのギターのコード感でやられてしまう。テンポが速いので“ボサノヴァ”というより“サンバ”“ショーロ”っぽい。ガットギターの場合どうしても、音量は物理的に小さくなるのでコードバッキングで存在感を示す。ボサノヴァの複雑で繊細なコードは特有の空気を醸し、世のお洒落っ子にハマるので粗製乱造も多いが、ボサノヴァ創造主の[ジョアン·ジルベルト]が[スタン·ゲッツ]に向けて「何もわかってへんやん!」と言われてる事を思うと素人が感知するのは難し過ぎる。
〔ボサノヴァ=ジャズ+サンバ〕ではない!ということに鍵があるんでしょうね。
このギターで世界の扉が拓いた。