ソウルフラワー

もう30年以上にもなるのか…

発売日をみると1992年2月とある。

[ニューエスト·モデル]

『ユニバーサル·インベーダー』

 

当時の職場での昼休み、何気なく音楽雑誌を読んでいて、ふと見覚えのある名前に目が止まる。

その雑誌は、僕が全幅の信頼を寄せていた『ミュージック·マガジン』で、『レコード·コレクターズ』と共に割と硬派な印象、ちょっと“通好み”というか、あまり流行を追わない、忖度しない系だったので、売り上げ的には3~4番手の雑誌だった気がする。

邦楽バンドを取り上げることも少なかったし、とばそうとしたが

「ん!?」「まさか…」

確認の為載っていた写真を見ると…

O·S君だった。(イニシャルにしても知っている人はすぐわかるか)

 

中学の同級生。

 

グループが違ったのでそれほど親しくはなかったが、何回か家におじゃましたことがあったような…

柏原市の中学生男子は二枚刈り(坊主頭)が決まりだったので、O·S君は、YMO全盛もあってテクノカットにして生活指導の教師に怒られていた記憶がある。

 

そのO·S君が!

あの『ミュージック·マガジン』の!

記事になってる!!

 

「音楽でなんとか…」とまだ思っていた頃、「これは聴いてみなければ…」

ほとんど邦楽を聴いていなかったので、「ま、内容次第ですな」と内心穏やかではないのに謎の余裕をぶっこいて、アメリカ村の[タワーレコード]に向かった。

入り口すぐ、平積みの彼らのCDの山

タワレコが推してる…」

帰宅し「つまらなくあってくれ!」と願いつつ聴いた。

 

良かった。すごく良かった!

カッコよかったー!

骨太ロック!

詞の世界観も好き!

 

圧倒的敗北感と良いものを聴いた充実感…

 

敗北もなにも、俺は土俵にすら立てていないのにイッチョまえぶってるおのれのダサさにうちひしがれてもいた。

 

その後彼らは、活動を共にする事も多かった[メスカリン·ドライブ]と合体し

[ソウルフラワー·ユニオン]となり、思わぬかたちで邦楽屈指の曲を世に贈る。

 

満月の夕