“ペットロス”
自身が宗教的にどうこうと思うことがないので、「葬儀」を執り行うことはしなかったが、荼毘に伏した(←宗教的?)。
憔悴中よく段取りできたな…ペット火葬の業者を調べ、電話をし、体重を伝え、日程を確認。二日後の○時。○時に完了。
この二日間が最後、ただ万が一ウジがわかないよう清潔に保つ。冷たく硬い[にゃーちゃん]と一緒に布団に入る。「このまま朽ち果ててもいいか…」
想像よりやや大きい焼却炉の付いたトラック(なぜか勝手に軽トラを想像してた)が到着し、荷物を引き渡すかの様に業者に委ねた。「最後の言葉を」と促され咄嗟に「…ありがとう」と言って、その重たげな扉は閉じられた。
部屋に戻りひとり、初めて涙がでてきた。
やっと泣いた。
数時間後、骨壺に納まった[にゃーちゃん]のお骨。業者に礼を述べ受け取る。そして微量のお骨の入るカプセルの付いたキーホルダーの購入を勧められる。入手した。
ペット忌引き休暇なんて極々一部の会社を除き、通常ない。悲しみを隠し普通に過ごした、つもりでいたが…
知人から、赤ちゃん猫の里親になれる人を探しているのでどうか?と打診されるも「二度と飼うまい」と決めていたので猫関連のモノは全て処分し、虚無感満載時ゆえに乗り気にはなれない。
元来“スキモノ”に違いないので「見てはいけない!」と肝に命じてはいたが、ふいにスマホの写真を見せられ決意が緩む、「アッ」という間に決壊する。
「俺がうんといえば、この子はウチの子に…」
苦悶…飼わないと決めたはず…俺の年齢…
しかも小さ過ぎる。生後二週間、体重200g程、24時間体制のお世話が必要だ。やれるのか?
その夜、子猫用ミルク、哺乳瓶を買っていた。
本、ネットで赤ちゃん猫の飼育を調べまくる。
もう止まらない!
心は決まっていた。
名前を考え始める。
“ウカレテイタ”